「とんでもございません」は間違いなのか?正しい意味と使い方とは

「とんでもございません」は、丁寧な表現で、相手に対して謙虚な態度を示す言葉です。一方、「とんでもない」は、よりカジュアルで、相手の言葉や行動を否定する際に使用されます。ビジネスシーンでは、「とんでもございません」の方が適切な場面も多いですが、「とんでもない」を適切に使用することもできます。状況に応じて使い分けることが大切です。両方の表現を理解し、使い方を適切に選びましょう。

初めに「とんでもない」の意味とは?

「とんでもない」は、非常に多目的な表現で、文脈によって異なる意味を持つことがあります。
そのため、「とんでもない」を使う場合、文脈や相手との関係に注意することが大切です。

「とんでもない」は一般的には比較的カジュアルな表現ですが、文脈によっては丁寧に使うこともできます。
一方で、「とんでもございません」は非常に丁寧で謙虚な表現です。
適切な表現を選ぶ際に、相手や状況に注意を払いましょう。

◆とんでもない

1 思いもかけない。意外である。「―・い人にばったり出会う」「―・い発明」
2 もってのほかである。「―・い悪さをする」
3 まったくそうではない。滅相もない。相手の言葉を強く否定していう。「―・い、私は無関係だ」

「とんでもございません」は間違っている?

言葉の使用や意味は、文化や社会の変化に影響を受け、進化していくことがあります。
「とんでもない」や「とんでもございません」も、そのような変化の一例です。
今回の「とんでもございません」も、「とでも無い(=そのようでもない)」の「無い」を「ございません」と言うことができると解釈できます。

それにより、謙遜の意味で一般的によく使われていることから、2007年に文化審議会が「敬語の指針」において、相手からのほめ言葉を軽く打ち消す謙遜的な意味での「とんでもございません」の使用は問題ないと発表しました。

文脈や相手との関係によって、どちらの表現が適切かが異なることを理解することが大切です。
また、敬語の使用に関しては、言葉の指針やマナーが時折見直され、調整されることもあることもわかります。

「とんでもございません」の使い方とは?

「とんでもございません」は、相手に対する謙譲や礼儀の一環として、ビジネスシーンやサービス業などで積極的に使用される表現です。
相手からのほめ言葉や謝罪に対して、謙遜や礼儀正しさを示す手段として利用されます。
言葉遣いが重要視される場面では、このような表現が好意的に受け取られ、円滑なコミュニケーションができるでしょう。

シーン別「とんでもございません」の例文紹介

◆賞賛された場合
「とんでもございません」という表現は、ほめられた際に謙虚な態度を示すためによく使われます。
相手の賞賛や褒め言葉に対して適切な礼儀的な返答として、「とんでもございません」と言うことで、自己謙遜や謙譲の気持ちを表現します。

例文
「とんでもございません。引き続き精進致します。」

「とんでもございません。皆さんのお力添えがあっての結果です。」

◆謝罪で使う場合
感謝や謝罪に対してやわらかく否定する際にも使用されます。
相手からの感謝の言葉に「とんでもございません」と答えることで、相手の気遣いや謝罪の言葉に対しても同じように謙虚な態度を示します。
これは、相手の感謝や謝罪を受け入れつつ、過度な気を使わせないための礼儀正しいやり取りです。
相手の気持ちを尊重し、感謝や謝罪に対して謙虚な態度を示すことが大切です。

例文
「とんでもございません。何かありましたらお申しつけください。」

「とんでもございません。プロジェクト終了まで、引き続きお願い致します。」

「とんでもございません」の言い換え表現はあるの?

◆恐れ入ります
「恐れ入ります」は一般的に謙虚な表現としてよく使われます。
この表現は、相手に感謝を伝える場面や何かをお願いする際にも使用されます。
具体的な文脈によって、「恐れ入ります」は異なる意味を持つことがありますが、謙虚な態度を示し、相手に対する敬意や感謝の気持ちを表現するのに役立ちます。

◆恐縮です
「恐縮」は、恥ずかしさや申し訳なさを表現する日本語の表現です。
この言葉は、相手から褒められたり、感謝の意を表す言葉として使われます。
一般的に、相手からの好意や感謝に対して謙虚な態度を示すために「恐縮」を使います。
例えば、誰かから手助けを受けたり、褒められたりした際に、「恐縮です」と言うことがあります。

◆光栄です
「光栄です」という表現は、謙虚さを示す「恐縮です」に比べて、褒められたときに肯定的な感情を率直に表現することができます。
この表現は、相手からの褒め言葉や賞賛に対して、自分の名誉や光栄の気持ちを率直に伝えるものです。
「光栄です」と言うことで、相手に感謝の気持ちを伝えると同時に、その称賛を受け入れることで、自信を持つことも大切です。

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